外壁・屋根塗装 工事工程のイロハ

2020.04.21 12:30

外壁・屋根の塗装工事は、約10年に1度しか経験をしないため施工の手順や内容を知らない方がほとんどです。今回は、塗装工事の工程と、その目的・意味についてお伝えします。

 

1. 足場設置

外壁・屋根の塗装をする際、職人さんが安全・丁寧に仕事をするために住まいの周りに足場を設置します。足場は「単管」と言われる鉄パイプを組み合わせたものや、「ビケ」と呼ばれる鉄パイプと幅15cmほどの鉄格子の板を組み合わせてできたものの2種類が多く使われています。足場の設置が終わると、洗浄する際の水しぶきや施工中の塗料の飛散防止のためメッシュシートで家全体を覆います。これで、約1日目の作業が終わります。

 

2. 高圧洗浄

次に、高圧洗浄作業です。名前の通り、高い水圧で外壁・屋根の汚れを取ります。この作業をする目的は、塗装をするために外壁や屋根についた塵やホコリを落とすこと。ですので、経年劣化の黒ずみやカビがきれいさっぱりなくなるというものではありません。高圧洗浄ができていないとどれだけいい下塗りを塗っても付着しない現象や剥離を引き起こす原因となってしまうため、外壁・屋根塗装でも必要な作業です。

 

3. 養生作業

養生作業とは、塗装をしない窓やドア、ポーチライト、換気フードなどに塗料が付着しないようビニールで覆う作業のことです。玄関ドアは開閉できるようになっているので出入りできますが、窓は基本閉じっぱなしの状態となりますのでご注意を!但し、工事期間中の10~14日間窓を開けないのはストレスになると思いますので、職人・担当者との打ち合わせで、一部の窓が開けれるようにできる場合もあります。ぜひ相談してみてください。

 

4. 下地補修

塗装をする前に、建材に欠損やひび割れ・反り等がある場合は補修をします。これを、下地補修といいます。例えば、大きな亀裂がある外壁に塗料を塗っても亀裂は直らず、塗装をしても亀裂の跡が目立ってしまいます。また、その亀裂からの劣化を防ぐ為にも必要な作業です。最もよく見られるのは、屋根の亀裂。瓦の中でも薄さ5mm程度のスレート瓦は築10年を過ぎると脆くなり、割れていることがよくあります。コーキングを用いて欠けてしまった部分を繋ぎ合わせてあげます。しっかり補修作業をした上から塗装をすることで、見栄えも良くなります。

 

5. 下塗り

さて、いよいよ外壁・屋根の塗装をします。下塗りは、建材と中塗り・上塗りで使う塗料の付着をよくする、いわば“接着剤”のようなもの。下地がきちんと塗られていないと、上から中塗り・上塗り用の塗料を用いてもすぐに剥がれてしまいます。三和ペイントの下塗り塗料グランコートシリーズは建材にある髪の毛くらいの見えない亀裂(ヘアクラック)などの傷みに浸透し、建材自体を再生強化する性能を持ち合わせています。しっかり浸透させることが重要です。

 

6. 中・上塗り

つぎに、塗装の性能を左右し外壁の色を決める中塗り・上塗りの作業です。中・上塗り塗料は、ウレタン・シリコン・ラジカル・フッソなど多様で耐久性も変わります。グランコートは、ウレタンからフッソまで幅広く取り揃えています。同じ塗料を2回塗るため、塗料の性能を高めることに繋がります。この工程を終えると、住まいの外壁の色も変わりやっとイメージが分かるように。中・上塗りが終われば、窓などを覆っていた養生のビニールを撤去することができます!

 

7. コーキングの撤去・注入

サイディング外壁という板状の外壁を用いた住まいには、板と板の間にコーキングと呼ばれるゴムのようなものが注入されています。ゴムですので、経年劣化すると固くなりひび割れを起こします。既存のゴムをカッターで取り除き、新しいコーキングが付着するように接着剤の役割をしてくれる液体を板の側面に塗ります。その上から、コーキングを注入して完成です。ただし、窓やドアなどの周りにあるコーキングは撤去してしまうとたてつけが悪くなってしまう可能性があるため、上からコーキングを載せます。

※コーキングの作業は下塗りの前後にすることもあります。建材や工法によって変わります。
※コーキングの作業はサイディング外壁・パネル外壁・ALC外壁以外では、工程がありません。

 

8. 付帯塗装

作業工程イメージ

外壁・屋根の塗装が終わると、次は住まいの付帯物の塗装です。雨樋・庇・水切りなどを塗装することで、家全体が締まった印象となり「新築みたいだな~」とおっしゃる方もいます。付帯部分の塗装は、白か黒でされている場合が多く、これまでの紫外線で色褪せてしまった雨樋や水切りなどがキレイに色付けされる上、これ以上の劣化を一度防ぐことになります。ただし、付帯の素材が同やアルミなどの場合は塗装はできませんのでご注意ください。

 

9. 完工検査

様々な工程が終了し、いよいよ引き渡し前の最終チェックです。三和ペイントでは商談から担当させていただいているスタッフの他に、工事管理課という完工検査スタッフが足場解体前にチェックを行います。

塗り忘れ、塗りムラがないかや完工基準を満たしているかを確認し、職人・担当スタッフに指示を出して最終の作業を進めていきます。足場を外すと作業ができない分、この検査で確認しておくことが大切です。

 

10. お引渡し

最後に足場を撤去し、施工前に移動したものを定位置に戻して清掃後、お客様に引き渡しとなります。足場が取れ、初めてのお披露目です!
工事は内容や天候によって多少の変動はありますが、約10~14日間で完了します。工事期間中、足場やメッシュシートもあり「ちゃんと工事が進んでいるのだろうか?」と心配される方もいらっしゃいますが、工程ごとに確認したり、何の為にこの作業をしているのかが分かることで、安心して工事中も過ごして頂けると思います。
ご自宅の工事について、もっと知りたい!という方は、お近くの店舗までお問い合わせください。

外壁塗装・屋根塗装のことなら三和ペイントにお任せください。

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